引っ越しや買い物をしたときなどに出る発泡スチロール。トレー型の小さいものから箱型の大きなものまでさまざまあります。
小サイズの発泡スチロールなら、さほど処分に手間はかかりませんが、大きなものになると処分が少し面倒です。また、間違った方法で処分すると、近所迷惑や環境汚染の原因につながる恐れもあるため、注意が必要。
この記事では、発泡スチロールを処分する4つの方法をご紹介いたします。加えて、発泡スチロールを小さくする方法や処分時の注意点もお伝えします。本記事で適切な処分方法を把握して、いらない発泡スチロールを片付けましょう。
自治体のルールによって異なる
発泡スチロールの分類は自治体によって異なります。基本的に資源ゴミか燃えるゴミに分類されるケースがほとんどです。そのため、自分が住んでいる自治体における区分を確認してみましょう。
大阪府・京都府・奈良県の主要都市における発泡スチロールのごみ区分についてまとめた表がありますので、あくまでも参考として見てみてください。
自治体 | 区分 | 収集頻度 |
大阪市 | 商品が入っていたものは「容器包装プラスチック」 | 週1回 |
大阪市 | 商品が抜き取られるとバラバラになるもの、粒状の緩衝材などは「普通ごみ」 | 週2回 |
堺市 | 商品を梱包していたもの(緩衝材・梱包材など)は「プラスチック製容器包装」 | 週1回 |
堺市 | 宅配便等で仕様していたものは「生活ごみ」 | 週2回 |
京都市 | プラスチック製の「容器」と「包装」 | 週1回 |
宇治市 | プラマーク | 週1回 |
奈良市 | 燃やせるごみ | 週2回 |
奈良市 | 発泡スチロール製食品トレイは「プラスチック製容器包装」 | 週1回ただし、可能な限りスーパー等の店頭回収の利用をすすめる。 |
上記のように発泡スチロールは自治体により「資源ごみ」「燃えるごみ」で分かれているのです。詳しい内容はお住まいの自治体のホームページを確認するか、お電話でお問い合わせをしてみてください。
発泡スチロールの処分方法4つ
発泡スチロールの処分方法は、以下4つがあります。
- 自治体へごみとして捨てる
- リサイクルBOXに入れる
- 家電量販店に持っていく
- 不用品回収業者に依頼する
発泡スチロールは種類や自治体によって、リサイクルの可否や処分方法が異なります。処分の際は、発泡スチロールの種類・状態や自治体のルールを確認しましょう。
方法1.自治体へごみとして捨てる
発泡スチロールを自治体のルールに従って捨てる場合は、区分に注意しましょう。
- 可燃ごみ
- 不燃ごみ
- 資源ごみ
- 粗大ごみ(一部地域)
自治体によって上記4つに区分されます。可燃ごみまたは資源ごみと指定されている地域でも、発泡スチロールが汚れている場合は不燃ごみとなることもあります。
袋に入らないほど大きな発泡スチロールは、小さく切ってから捨てるよう決まっていることもあるため、事前の確認が必須です。確認方法は、お住いの自治体ホームページをチェックまたは問い合わせをすることです。
ちなみに資源ごみに指定している場合、回収頻度が月1回など少ないことがあります。急いで処分したい場合などは、直接地域のごみ処理場に持っていきましょう。事前に予約・申請をすれば、ごみ処理場で回収してくれます。
自治体へごみとして捨てる | 無料 |
方法2.リサイクルBOXに入れる
食品トレーなどの発泡スチロールを処分する場合は、スーパーの入口に設置されているリサイクルBOXに入れましょう。
リサイクルBOXは、ほとんどのスーパーに設置されており、入れるだけでリサイクルできるので簡単です。ただし、すべての食品トレーの回収を受け付けているわけではありません。
- インスタント麺の容器
- しめじ容器
- 納豆の容器
上記のようなトレーは、悪臭や菌が付いている理由からリサイクルBOXに入れることができないため、注意しましょう。
リサイクルBOXに入れる | 無料 |
方法3.家電量販店に持っていく
家電量販店でも発泡スチロールの回収を行っていることがあります。ただし、家電を購入したときに段ボールに入っていた発泡スチロールに限ります。
大型家電を購入すると大きな発泡スチロールが大量に出るので、購入した店舗で引き取ってもらうと手っ取り早いです。店舗に持っていくときは、発泡スチロールがもともと入っていた段ボールに入れて持っていくと、かさばらずに済むのでおすすめです。
1点だけ注意点を挙げるとすれば「必ずしも引き取ってくれるとは限らない」こと。「わざわざ店舗まで持参したのに引き取ってもらえなかった」とならないよう、あらかじめ店員に聞いてきましょう。
家電量販店に持っていく | 無料 |
方法4.不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者でも、発泡スチロールの回収サービスを実施しています。発泡スチロールの量が多い場合やサイズが大きい場合は、不用品回収業者に依頼することをおすすめします。
不用品回収業者なら、問い合わせをすれば即日対応してくれるため、自分の好きなタイミングで依頼できます。発泡スチロールの分解はもちろん、種類別に分ける作業もすべて業者が行います。自分は何もせずとも、業者が運搬~処分までしてくれるのでとても楽です。
ただし、不用品回収業者に依頼する場合は、悪徳業者の存在に注意しましょう。悪徳業者に引っかかると高額請求されたり、発泡スチロールを不法投棄されたりする恐れがあります。
- 複数の業者に見積り依頼をして費用を比較する
- 電話で問い合わせたときに対応がよいかどうか確認する
- ネットで業者の口コミを確認し、評判のよい業者に依頼をする
不用品回収業者に依頼する際は、上記3点を意識しておくと悪徳業者にひっかかりにくくなります。
家電量販店に持っていく | 1㎏80円(汚れていない) 1㎏110円(汚れている) 軽トラック積み放題20,000~25,000円 |
発泡スチロール処分の料金相場
発泡スチロールを処分する際にかかる料金を表にまとめました。
基本的には無料で処分できますが、業者に依頼する場合は費用がかかります。金額は業者によって変動するため、あくまで目安としてご覧ください。
自治体へごみとして捨てる | 無料 |
リサイクルBOXに入れる | 無料 |
家電量販店に持っていく | 無料 |
家電量販店に持っていく | 1㎏80円(汚れていない) 1㎏110円(汚れている) 軽トラック積み放題20,000~25,000円 |
発泡スチロールを小さくする方法
大きな発泡スチロールの場合、処分する際に小さくしてから破棄する必要があります。
- 電動カッターを使う
- ごみ袋に入れてから細かく割る
上記2点の割り方は、簡単に発泡スチロールを小さくする方法です。自治体にごみとして出す場合に実践してみてください。
①電動カッターを使う
発泡スチロールを小さくする際に大活躍なのが、電動カッターです。電動カッターは、熱の力によって発泡スチロールを切ります。
普通のカッターの場合、キーキーと音がしたり細かいくずが出たりします。しかし、電動カッターなら、嫌な音も出なければ切った後の破片も出にくいです。電動カッターはホームセンター以外にも、100円ショップでも販売しているため、手軽に手に入ります。
ちなみに、発泡スチロールを切る電動カッターには、ニクロム線タイプ・ペンタイプ・卓上タイプなどさまざまな種類があります。特におすすめなのが、ニクロム線タイプの電動カッターです。理由は、軽い力で簡単かつキレイに切断できるからです。ニクロム線の長いカッターを選ぶと、厚みのある発泡スチロールもスムーズに切断できます。
②ごみ袋に入れてから細かく割る
カッターやノコギリで発泡スチロールを切ると、細かいくずが大量に出てしまい掃除が大変です。大きい発泡スチロールの場合はより大変なので、袋に入れてから発泡スチロールを割りましょう。
用意するものは、大きめのごみ袋・包丁・濡れ布巾・熱湯です。効率よく簡単に割る手順は以下の通りです。
手順 | ポイント |
1.包丁を熱湯に浸けて温める | 包丁を熱湯に浸けると水分で静電気の発生を抑えられ、常温で切るよりも切りやすくなります。 お湯に浸けておく時間は5分ほどで十分です。沸騰したての熱いお湯に浸けて包丁の芯まで温めることがポイントです。 包丁は、火で炙って温めないようにしてください。火で炙って温めた包丁で切ると、溶けた発泡スチロールが包丁に付着して取れなくなります。なお、濡れ布巾で発泡スチロールを濡らしておくと静電気を抑えられるので、おすすめです。 |
2.ごみ袋に入るくらいの大きさに切る | お湯で温めた包丁を使って、袋に入るくらいの大きさまで発泡スチロールをカットしましょう。 包丁をしっかりと差し込んで刃全体を使うようにして切るとスムーズに切断できます。また、発泡スチロールの数ヵ所に切り込みを少し入れておくと、割りやすくなります。 もし、細かいくずが出た場合は、粘着カーペットクリーナー(コロコロ)で取りましょう。掃除機で吸うと、静電気で発泡スチロールがホースに付着するのでご注意ください。 |
3.発泡スチロールをごみ袋に入れて手で割る | 切れ目の部分を両手で割ると、簡単に小さくすることができます。 |
発泡スチロールを処分する際の注意すべき点
発泡スチロールは力のない人でも簡単に移動させられますが、サイズは大きいものもあるため処分の際には注意が必要です。注意点として下記を参考にしてみてください。
飛散しないようにする
発泡スチロールを切断する際、細かいクズが飛散する場合もあるため注意が必要です。対策として以下の2つが有効です。
・発泡スチロールを濡らして静電気をおさえる。
・回収用のごみ袋の中で発泡スチロールを割る。
水で濡らして静電気を抑えることによって、飛散も防ぐことができます。また、熱を利用して発泡スチロールを切断するスチロールカッターであればクズを出さずに切断することができます。ごみ袋の中で発泡スチロールを割るのも効果的です。
ダンボールに入れたまま古紙に出すのはNG
発泡スチロールはプラスチックゴミ、もしくは普通ゴミとして処理されるケースがほとんどです。そのため、古紙であるダンボールの中に発泡スチロールを入れたままゴミとして出すのはルール違反となります。大きい商品を購入するとき、ダンボールと発泡スチロールが一緒に入っていることがありますが、取り出すことが面倒くさいからといって発泡スチロールが入った状態でダンボールを捨てることはやめてください。必ず分別してから捨てましょう。
自宅の庭で燃やす
食品トレーや家電包装材に使用される発泡スチロールには、水素と炭素が含まれています。そのため、発泡スチロールを燃やすと水と炭素が発生します。ダイオキシンは水素・炭素・塩素に反応するため、発泡スチロールを燃やしても出ることはありません。とはいえ、二酸化炭素が出るので環境によいとはいえません。さらに、発泡スチロールを燃やすと、酸素不足が原因で黒い煙を排出します。黒い煙は炭素粒のため無害ですが、近隣住人の迷惑になるため燃やすのは控えましょう。
有機溶剤で溶かすと引火の危険あり
発泡スチロールは灯油などの有機溶剤に溶けますが、引火および有害物質発生の危険があるため絶対にやめてください。発泡スチロールの原料は、スチレンと呼ばれる合成樹脂です。分子構造が油と似ており、油に入れると液体状になって溶けます。
ガソリンや灯油に浸けても溶けますが、引火点が低く、火災の危険があるため絶対にやってはいけません。実際に、発泡スチロールを溶かす専用の薬品も販売されています。ただ、薬品は料金がとても高く、処理に手間がかかるため、薬品を使っての処分はあまりおすすめな方法とはいえません。
発泡スチロールの活用方法
発泡スチロールは、破棄以外にもさまざまな活用方法があります。
- DIYで活用する
- 箱型なら収納BOXとして活用する
物を作ることが好きな方やお子さんがいるご家庭の場合は、有効活用して楽しんでみてください。
①DIYで活用する
発泡スチロールは軽くて加工しやすく、DIYをするのにピッタリです。断熱効果もあるため、レンガ風・タイル風にして壁に貼り付けると、オシャレな部屋にできます。
小さい発泡スチロールなら、ネットに入れて植木鉢の底に敷いて鉢底石としても活用可能。お子さんがいるご家庭であれば、紙粘土や割りばしなどと合わせて使うことで工作もできます。
②箱型なら収納BOXとして活用する
キレイな箱型の発泡スチロールなら、細かくカットせず収納BOXとしての利用をおすすします。
他にも、穴を開けてプランターにしたり、保冷剤を入れてクーラーBOXにしたりと用途はさまざまです。車のトランクに積んでおけば、買い物のバッグとしても使えます。
発泡スチロールの処分に迷ったら「すぐ片付け隊」にご相談
発泡スチロールの処分は、自リサイクルBOXや治体にごみとして破棄すれば無料で処分できます。もし、自宅近くにリサイクルBOXがなかったり、大量に発泡スチロールがあって処分が面倒だったりする場合は、すぐ片付け隊にご相談ください。すぐ片付け隊なら数・大きさ・状態に関係なく、どんな発泡スチロールでも回収いたします。発泡スチロールの処分に迷ったら、以下のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
まとめ
ここまでで、発泡スチロールの処分方法を4つ紹介しました。それぞれメリット、デメリットがあるためご自分に合った方法で安心安全に処分ができることがいちばんです。発泡スチロールは重量がないため簡単に感じますが、実際に処分をしようとすると大変です。
手っ取り早く発泡スチロールを処分したいのであれば、すぐ片付け隊までご連絡をくださいませ。ご相談お見積もりは無料ですので、まずは気軽にWEBフォームよりお問い合わせください。